不登校になると、中々気力が湧きづらい状況になります。
生きるだけで精一杯で、勉強に余力を割く余裕などなくなります。
勉強をしなく無くなるので、当然同学年との学力差は開いていきます。
自分が置いていかれている状況は、やる気もなくなってしまうでしょう。
そうして、どんどん学力差は開いていってしまいます。
ですが、勉強遅れはテキスト「一冊」で解決できます。
私も、このテキストを解いたおかげで、学校に無理なく復帰することが出来ました。
しかも、一日5分~10分で終わるので、やる気がなくても出来ます。
そして、いつ勉強を始めたのか、勉強をしなくなる理由、進学について、保護者が出来るサポートを「実体験」に基づいてお伝えします。
皆さんの役に立つと嬉しいです。
ひとつひとつわかりやすく。シリーズ
そんな魔法のテキストの名前は「ひとつひとつわかりやすく」と言います。
私も愛用しているこのテキスト。
なんと、一冊で一年分の勉強内容が学べます。
しかも、ページ数も余り多くなく毎日やれば、40日前後で終えることが出来ます。
一年の勉強内容を一か月ちょっとで学べるので、勉強遅れもすぐに追いつくことが出来ます。
内容も非常にわかりやすく要約されていて、読んでいて飽きない中身です。
このように、イラストを使って分かりやすい説明になっていて、重点のみを抽出して書いているので、非常に簡潔な内容になっています。
しかも、フルカラーなので何度読んでも、目に入れて飽きる事はありません。
一単元が終わったら復習テストもあるので、自分がどれくらい出来ているのか確かめることも出来る優れものです。
デメリット
ひとつひとつわかりやすく。シリーズはどれも優秀ですが、欠点もあります。
それは「簡単」な事です。
ひとつひとつわかりやすく。シリーズは内容を簡潔にまとめて、誰でも簡単に解けるようになっています。
「基礎」を固める。これがこのテキストの醍醐味です。
なので、応用問題や発展問題がテキストに収録されてません。
本当に「基礎」のみをやる形になっています。
ですがその分、簡潔な内容で分かりやすく勉強ができるので、これはこのテキストのデメリットでもメリットでもありますね。
おすすめの買い方・取り組み方は?
おすすめの買い方は、自分の学年分の科目(5科目)を全て買う事です。
そして、一日2~3冊ずつローテーションを組む取り組み方がおすすめです。
<例>
月曜日:国・社・理 火曜日:数・英 水曜日:休み 木曜日:国・社・理 金曜日:数・英 土日は休み
という風に、五科目を割り振り、少しずつ勉強していくのが良いです。
一気に五科目全てをしてしまうと、やる気が無くなってしまいます。
勉強に慣れることを目標に、休みながらちょっとずつ勉強していくのがいいでしょう。
不登校になると、勉強をしていなかった分、勉強に不快感や抵抗感を感じます。
なので、まずは慣れる。
このことを頭の片隅にでも、置いて楽しく勉強してほしいです。
私のおすすめは「中学英語をもう一度ひとつひとつ分かりやすく」です。
中学3年分の勉強内容が、一気に学べます。
そして、英語は中学3年間の知識量で、会話が出来るので勉強して損はないです。
興味がある人は買ってみてください。
不登校児が勉強をしなくなる理由
ここまではテキストを紹介してきましたが、何故不登校児が勉強をしなくなるのか疑問に思っている方もいるでしょう。
そういう方のために、ここからは「何故」勉強しなくなるのか理由と、いつから勉強を始めればいいのか話していきます。
不登校児がべんきょうやらなくなる理由。
それは「気力がない」からです。
不登校になると、一時的な無気力状態になります。
本当は学校に行くことが普通なのに、その枠組みから外れている疎外感、罪悪感からやる気が無くなり、無気力感に襲われてしまうのです。
そして、不登校は一度壊れてしまった心を修復する期間です。
何らかの問題が自分のキャパをオーバーしてしまい、心が壊れてしまうのが不登校になる理由です。
自分の心の修復で精一杯なのに、勉強なんて到底出来ません。
不登校児は、自分の受けた傷を癒していて勉強に気力を割く余裕がないんです。
「心の余裕がない」
これが勉強をしなくなくなる理由です。
ゲームばかりする
心の余裕がないって言っても、うちの子はゲームばかりしているんです!
ゲームに気を割く余裕はあるんですか!?
そう思っている方もいると思います。
自分の話になりますが、不登校になる前、私はピアノや絵を描くことが好きでした。
ですが、不登校になった途端好きな事が嫌いに変わりました。
しかし、ゲームは出来たのです。
理由は「逃げたかった」からです。
ピアノもイラストも、全てが現実世界で行われます。
しかしゲームは仮想世界で起こっている出来事を自分が見ているに過ぎないです。
自分の境遇から逃げたいからゲームをする。
これが無気力状態でもゲームが出来る理由です。
勉強遅れは取り戻せるの?
勉強が遅れてしまって、その分取り返せるのか心配な人もいるでしょう。
安心してください。取り返せます。
実際、私は約1年分の遅れをたった1か月で取り戻しました。
少々抜けている部分はあるけれど、学校に行き勉強する分には問題ないレベルまで持ち越せました。
保護者は子どもが勉強をせずにゲームばかりして心配だと思います。
しかし、心の修復期間に無理言って嫌な事をし、症状を長引かせるのは親子ともに望んでいません。
しっかりと体調を治し終えると、自然と「勉強しなきゃ」と思うようになります。
子どもが自発的にやる気を取り戻すまで、見守ってあげましょう。
後、先程も言った通り「ひとつひとつわかりやすく。」シリーズは40日前後でおわることができるので、最低でも半年以内には勉強遅れも取り戻すことが出来ます。
ゆっくり子どもの回復を待ちましょう。
進学は出来るのか
勉強をしなくなって、進学に響かないのか不安ですよね。
結論、進学には響きません。
おそらく、不登校になり完全に学校に行かなくなると、普通校に行くのは厳しくなります。
単位もないので、通信制の学校に入ることが多いです。
通信制の学校は、初めに復習の時間を取ります。
中学の内容ある所は小学の足し算から習える通信制高校がありました。
なので最悪、何も勉強しなくても、中学の内容から復習して遅れを取り戻すことが出来ます。
通信制高校の入学は、推薦・自己推薦で入ることがほとんどです。
面接と作文さえ書けてしまえば、誰でも入れてしまいます。
ただ、高校の英語・数学は中学の知識が必須なので、それだけは少しでも勉強した方が良いと思います。
普通校に行く場合は?
私は、不登校になって一番後悔したのは「単位が足りなく一般受験出来ない」事でした。
いくら自主勉強したって、学校に行って出席を取って定期テストを受けないと成績はオール1のままです。
解決方法は、出席が取れる「教育支援センター(無料)」に行ったり、学校の自習室を使ったり、フリースクールに行くしかありません。
不登校の子供にとって、外に出て「学校」と呼ばれる施設に通う事は、心身的負担が大きい事です。
しかし、今はネットを通じて「出席」を取ることが出来ます。
しかも出席も取れて、そのネットの勉強が学校の成績になります。
今は普通校に行きたくなくても、後になって後悔するパターンが多いので、成績があって損はないです。
全国対応なので、興味がある人は申し込んでみてください。
いつから勉強を始めたらいいの?
先程、子どもが気力を取り戻すまで勉強をさせるべきではない、と書きました。
では子どもが元気に回復する時期はいつ頃なのでしょうか?
これは、人それぞれ違いますが、私は半年で回復しました。
その半年間はゲーム三昧で、勉強など見たくもありませんでした。
しかし、ある日突然「勉強しなきゃ」と思うようになったのです。
誰かに言われなくても、自分で「そろそろマズい」と思い、勉強を「自主的」にやり始めました。
なので、子どもが「自主的」に勉強をしたくなった時が勉強のはじめ時です。
子どもが自主的にやるなんて信じられない!と思う人もいますが、勉強遅れを一番気にしているのは子ども自身です。
常日頃、自分はこのままではダメだと思っています。
気力がなく勉強を「やらない」のではなく「やれない」のです。
だから、元気が出たら自主的に勉強は必ず来ます。
目安の期間は半年~2年くらいです。
それ以上勉強をしないようだったら、専門機関だったり然るべき対応を取る必要があります。
半年~2年、最低でも1年はお子さんのためにも待ってあげてください。
保護者が出来るサポートは?
子どものやる気が出るまで、保護者はどうサポートしたらいいのでしょうか?
実際に私がされて良かったこと・嫌だったことをまとめたので、参考にしてください。
子どものやる気が出る「前」のサポート内容
<これをしてほしい!!>
・習い事(本人が望んでいたら)から遠ざける
・勉強の事を話題に出さない
・お子さんが一人で考えられる時間を作る
・悩みを無理に聞かない
・学校へ行くことを強制しない
・同年代の子の話をしない
・出来るなら日中子どもと家にいる・見守る(自殺を防ぐため)
・怒鳴らない
(親への暴言・お金の不正利用・犯罪行為などは別。ただし動機・悩みを必ず聞く)
・子どもの相談を後回しにしない
<絶対にしちゃダメ!>
・Wi-Fiを止めてゲームから遠ざける
・学校へ行かそうとする
・無理に専門家の元に行かせる
・不登校を責める
・「勉強できないのにゲームは出来る」などの子どもの行動を否定する発言をする
・悩みを無理に聞こうとする
この時期の子どもは言葉に敏感になっています。
そして、何より不登校になった自分を責めています。
なので、悩みの原因になる「学校・勉強・同年代」の話を極力遠ざけましょう。
刺激を与えない。
これが最も早く不登校から立ち直る方法です。
なので、この時期は子どもがやりたいことを自由にさせましょう。
「不登校を責めない」「子どもが自主的に話す・行動するまで待つ」
これを頭に入れておいてください。
子どものやる気が出た「後」のサポート内容
<これをしてほしい!>
・子どもと一緒に勉強する
・子どもと話す時間を徐々に増やす
(ゲームの内容・ハマってる趣味など楽しい話題を中心に)
・少しずつ子どもの生活リズムを戻していく
・専門家への相談
(子どもの状態を第三者に見てもらう・子どもが第三者に頼れる状態を作る事が目的)
・子どもがやりたいと言ったことをさせる
・しつこくない程度で悩みを聞いてみる(子どもが嫌そうだったらやめる)
<絶対にしちゃダメ!>
・一気に勉強をさせる
・習い事を再開させる
・学校に無理矢理通わせる
・ゲームを取り上げる(時間を制限する)
・生活リズムを一気に正そうとする
・子どもがやりたいことを否定する
・不登校を責める
勉強しなさい!と注意しても、保護者自身が学んでないと子どもは納得しません。
小さい頃に「なんで私だけ勉強しなくちゃいけないんだ!」と思ったことは誰しもあると思います。
なので、子どものやる気を促進させるために、親自身である自分も一緒に勉強しましょう。
分からないことも相談したり、親子の会話も増えるので一石二鳥です。
「不登校を責めない」「何か始める時は少しずつ再開させる」
これを頭に行動しましょう。
まとめ
ひとつひとつわかりやすく。シリーズは「簡単」「フルカラー」「基礎固め」が売りのテキスト。
でも「基礎」を中心としているので、応用問題が身に付きにくいのがデメリット。
不登校は心の修復期間。
焦らず、子どもが回復するまで保護者は待つ。
これが、今回私が使えたいことです。
いかがだったでしょうか?
子どもは勉強もせずに自分の将来はどうなるんだろう、そんなモヤモヤを抱えています。
頼れるのは親しかいません。
親が不安では、子どもも不安になってしまいます。
だからこそ、落ち着いて子どもの回復を待ちましょう。